Art Concept

●コンセプト
夜明け前の稜線は、暗く冷たい。
見えるのは、足元から上に広がる無数の星だけ。
きれいだな。怖くもある。
まるで宇宙に放り出されてしまったような。

私はなんてちっぽけなんだろう。
腰をかけた冷たい岩でさえ、命綱のように感じられました。

やがて東の空は紫、橙、白へと移り変わる。
太陽が雲の隙間から顔をのぞかせた瞬間、肌にぬくもりが届く。
夜の不安は消え去り、安堵と「ありがたい」という気持ちが湧き上がりました。

自然とのつながりを取り戻したような感覚。
生きている実感が蘇りました。

私は広大な世界の一部であり、生かされているんだ。

この感覚は、「縁起(えんぎ)」[1]という言葉と重なりました。
縁起とは、「あらゆるモノゴトは網の目のようにつながり、互いに影響し、支え合っている」という、世界の成り立ちについての考え方です。

身体の感覚が言葉で理解されたとき、あの夜の恐怖は畏怖に、朝の安堵は感謝に変わりました。
そして、自然に対する畏怖と感謝こそが、人生を自分の足で歩くための原点であると考えるようになりました。

このような山の体験を、山を歩く人たちや自然が好きな人たちと共有できないだろうか。
経済的な物語があふれる街に、どこか違和感を覚えている人たちにも。

私の絵と言葉が、見る人の、自然との再会と、その向こうに広がる世界と出会うきっかけになることを願っています。

[1] note「“縁起”という言葉について」:https://note.com/mtafro_1323/n/n91d28a64e8e3


●作家プロフィール:Mt.Afro(マウント・アフロ)
私は、山を歩き描く会社員です。

勝敗や損得、優劣。結局のところ、私は競争が苦手です。
しかし社会を生きるなかで違和感に慣れ、健全に疑うこともしなくなっていました。

自分が広大な世界の一部だと理解したとき、
社会の仕組みも考え方も、世界とつながる方法の一つでしかないことに気づきました。
方法は自分で選び直せる。
実生活はすぐに変えられませんが、心はずいぶん自由になりました。

心の余白を使って始めたのが、山を歩き、描き、守る、Mt.Afroの活動です。
・歩く(体験):テントと絵の具をもって山を歩きます。風景はもちろん、風の音や土の匂いを身体で感じ取り、感動の理由を探り、生きる上で本当に大事なことを確認します。
・描く(表現):自然への畏怖と感謝を風景画と言葉で表現します。アクリル絵具やパステルを使っています。時間が作れたら、油絵具も使いたい。
・守る(循環):山や自然の保全活動に参加することで、少しでも恩返しをしたいと考えています。登山道の整備を行う環境保全団体「北杜山守隊」の活動で、草木と土が互いを支え合って山を成していることを教わりました。登山道が荒れると、その両方が傷み、土は雨とともに川へ流れ出します。作品の収益の10%を北杜山守隊へ寄付します。作品を通じて、守る活動とつながることができます。

趣味としての山歩きに「描く」が加わったことで、山との向き合い方は変わりました。
登頂の達成感や絶景の感動はすばらしいものですが、芸術や哲学の視点を足すことで、また違った風景に出会えることに面白さを感じています。

最近は、山から街へと流れる川とそこに水を集める周辺の土地(流域)に、関心を向けています。

流域から見ると、街と山は一つにつながっています。
自然は、暮らしの背景ではなく、前提なのだと思います。
川の始まりが山なのだとしたら、山を守ることは、暮らしの源流に関わることだと思えるのです。

- 登山の記録:https://yamap.com/users/2726857
- 制作の記録:https://www.instagram.com/mtafro_painter
- 実績:第百回日本パステル画会展 入選


●サービス概要
・Mt.Afroが制作した絵画(原画:一点もの)の販売